Tandeki Mirage Ism
3
views
Lyrics
朝靄で霞んで 隣り合う二つの陰 静かに 五月雨が泣き出して 雨 雨 雨で濡らす 綿密な言嘘[うそ]を何枚も塗った素肌も 読み解かれる陽炎[かげろう]の絡み目 君の温度を どんな詞[ことば]にも 今は起こせない 冷やかな熱を 私だけが知っている あゝ 一縷の距離は 月程も近く 何故か届かない 詰めてしまいたい 音も無いような数寸を モダンを羽織っても肌寒い 夜長の陰 桜は然して[さして]まだ舞わないけれど 風 風 風が香る 行間に埋けた[いけた] 火種が籠る戯言[ざれごと] 読み解いて 私毎ミラアジュを 君の声音[こわね]に ルビなど要らない 蛇の足だから どんな紅玉[こうぎょく]さえ 哀婉な詞華[しか]に霞む あゝ 包まれても好いのなら 外套の空き間 引き入れて 腕[かいな]に抱かれて まるで沸き立つ燠火[おきび] 儚い程に 追いかけてしまう 消えない様に 抱きしめてしまう 雨も桜も いずれは泡沫[うたかた] 文字にはできない温度が昂ぶって 昂ぶって 私の底から 君の吐息を失わないように 一口閉じ込めて 熱に中てられて 引き込まれそうな蜃気楼 君の纏った瑣細な仕草も むしろ忌む程に 只の一瞬も 視線逸らせないから あゝ ペエジをめくる 皎潔[こうけつ]な指に 触れる好奇心 落暉[らっき]消える頃 そっと踏み越す発火点 あゝ あゝ
Audio Features
Song Details
- Duration
- 04:03
- Tempo
- 128 BPM